2007年12月14日金曜日

共謀関係認めず 浅井学園流用、内妻無罪判決

学校法人浅井学園(札幌)の経費流用事件で、補助金適正化法違反や背任、業務上横領の罪に問われた浅井幹夫被告(59)は、懲役四年六カ月の実刑とした十日の札幌地裁判決を不服とし、即日控訴した。
 一方、嶋原文雄裁判長は、同日の判決で、業務上横領の罪に問われ、無罪を言い渡された浅井被告の内縁の妻の渡辺朋子被告(38)について、浅井被告らとの共謀や故意は認められないと認定した。
 判決によると、浅井被告は二○○一年から○五年にかけ、学園施設の壁面補強工事で、材料を減らして浮かせた工事費約五千二百万円を自宅改修費に充てた上、壁面工事を予定通り実施したと偽り、国の補助金約五千七百万円を不正に受給。さらに、知人らの車のリース代金約三百八十万円を学園経費から支払い、学園関連会社から給与名目で、渡辺被告に約八百万円を支出させた。
 渡辺被告の判決は、浅井被告が学園関連会社の社長=業務上横領罪で一審有罪確定=と共謀し、渡辺被告をこの関連会社が雇用したように装い、給与名目で約八百万円を支給し、横領したと認定。その上で渡辺被告が、浅井被告に対して行った一定の秘書的活動を、関連会社の利益と無関係だった事情を知らず、「就労の対価として給与を得ていたと認識していた疑いを否定できない」と結論づけた。
 渡辺被告の無罪判決について、札幌地検は「全くの予想外で、上級庁と協議の上、対応したい」とのコメントを出した。

(北海道新聞より引用)

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